大河ドラマ「龍馬伝」第21回 故郷の友よ

今日は鈴木Pがハンカチを片手に…と勧めた武市さん逮捕!の回。


今回、勝先生を初めて「いいかも」と思えた回でした。土佐に戻って、お前に何が出来る!武市に云々…、と、龍馬を諭すシーンが良かった。この台詞は第19回で、龍馬が、以蔵&収二郎の前で武市に言われた「何もしとらんお前が〜」云々やら、その後の「武市半平太ゆう男を、わしの人生すべてを否定することぜよ!」の台詞を聞いていないはずの勝先生が、お見通しなんだなぁっていうね。うーん、きんぱc…いや、さすが勝先生。すいません、そういや金八見たことないや…


そして三条様!なんか池内さんの三条実美がすごい好きなんですよね…。とうとう雨の中七卿落ち。動揺する三条実美…。久々登場の桂小五郎もエエ味出してましたね、必死に皆を抑えているところが、ちょっとだったけど、良かった。時間短かったのが勿体ない…。なんか色々読んでいると、長州の愛(for朝廷)の重たすぎる感じがすごい気になっている最近…。重たい…重いよ長州!!


そして武市さん。武市さんはまず、個人的には、南朋さんの演技的な面でいうと、富さんとの別れのシーンも勿論凄く良かったんだけど、城をみつめる→弥太郎とのやりとり、の一連のあの目が!!たまらんかったんです。ほとんど台詞がなかったシーンなのに、しかも横顔とか斜め後ろからのショットでもこれだけ語るか…と思いまして。勿論撮り方もいいんだろうけど。武市さんはちょっと前から失意モードには入ってたけど、今回の一人でふらっとしてるところで、うわーこの人、一人の時ってほんとに絶望的に孤独だったんじゃないだろうか、というのが透けて見えました。弥太郎は野生の勘(異論は認めないぞ)でそういうのに気付いていたんだろうな…。


しかし弥太郎はいいやつだな。武市につっぱねられて、売り言葉に買い言葉で文句言うけど、泣きそうな顔してるんだものね。皆、武市本人含めて、今後武市がどうなるか分かってるいるからこその辛さ…。武市さんの、弥太郎に子供作れって言った台詞も重すぎるし…。あ、弥太郎さん、材木完売おめでとうございます。



で、例の富さんと武市さんのシーン。ここはねー、南朋さんも勿論良かったんだけど(あれ?これ2回目だなw)、富さんがね!富さんが良かった。龍馬伝の醍醐味は「相手の役者さんとのやりとりから生まれるライブ感」なわけですが、ここは富さんが「武士の妻」をすごく発揮してくれたことで、武士の武市というのが立ったと思うんです。


「出掛けてくる」といった武市さんに「いってらっしゃいませ」と手をついて、ずっと頭を上げなかった富さんがもうたまらなかった。あー、これが富さんなんだな、武市さんの奥さんなんだなと。ここしばらく武市さんについて抱えていたもやもやした気持ちが幾分か、富さんに救われた気がしました。


武市半平太伝」(まだ読んでる最中)に載っていた、後年富子さんが語ったとされる武市さんとの別れは、ドラマとは微妙に違ったけど、でもドラマでも史実と同じように、やはりあのシーンが「生きている旦那様を見た最後」だったことには恐らく変わりないんですよね。良いシーンだったけど、哀しい。



さて、そして最後にはとうとう新撰組が。人物デザインの柘植さんが、「龍馬伝」は弥太郎の回想である、というのもあって、幽霊っぽいイメージに…といっていた新撰組。京の町から浮いた感じのうすーい水色の羽織姿の彼らが、道を横切ってやってくる感じが、想像してたより怖かった!今回台詞がなかったし(なかった…?かな?)余計に不気味さが出ていました。うう、今後もちょっと楽しみ。喋ったら台無し、とかになりませんように…(笑)。

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武市さんは今後獄中ということで。「武市半平太伝」読んで思ったのは、京都でブイブイ言わせてる時も頑張ってはるんだけど、投獄後の獄中闘争の様が、これ、常人は出来ないぞ…ていうレベルなのが、すごい…と。並の精神だと持たないと思うんだけど、龍馬伝版の武市は大丈夫なんでしょうかw まぁでも多分、あんまりそういう面(盛んに密書で多方面に確認とって、口裏合わせをして、目付との心理戦を繰り広げ…という)は描かない方なのかも、とは、思うんですが。大河関連で武市半平太に興味を持って調べたら「すげーな…」と思える特典みたいなものだと思っておこうかな…。